2012年10月23日火曜日

動けなくなっていたオナガガモ

今日は、先の記事で紹介したとおり、ネイチャーセンターの前にコハクチョウが集まって休んでいる、とても平和な風景でした。ところが、13時過ぎになった頃、カモやサギたちが警戒し始め、次々と飛んで逃げ始めました。



周囲を見渡したのですが、獣やタカなど天敵の姿はなく、不思議に思っていた時、浅瀬でもがくオナガガモ1羽を見つけました。まるで、水中から何かに襲われているようです。そのために鳥たちが警戒していたのでしょう。コハクチョウ達もみな飛び立ち、園内中央部の島まで逃げてしまいました。

水面でもがくオナガガモ1羽を残して、ネイチャーセンター前の鳥は全て遠くへ逃げてしまいました。



早速オナガガモの救出に向かい、カモを確保した時、カモが動けなくなっていた原因が分かりました。

何と、大きなルアーの針がくちばしと両脚に深く刺さって身動きが取れなくなっていたのです。





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救出した直後のオナガガモ。

これでは、全く身動きが取れません。釣り針には返しがあるため、カモが自力で外すことは不可能です。

小型のニッパーでは全く歯が立たないほど針が硬かったので、番線切断用のカッターで刺さった針を切り、ルアーを外しました。

ルアーが取れたカモは、針が刺さっていた場所から少し血が出ていましたが、幸いにも発見が早くて体力の消耗が少なかったようで、元気に空へ飛び立っていきました。

よかったよかった。





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これがそのルアーです。

三又の鋭い針3つ・計9本の針のうち、4本がカモに刺さって自由を奪っていました。

はじめに片脚に針が刺さり、それをくちばしで外そうとして下くちばしにも刺さり、暴れているうちにもう片脚にも刺さって動けなくなってしまった、という光景が想像できます。



釣り人の皆さん、釣り場には決して針やルアー、釣り糸等を残さないで下さいね。



なお、米子水鳥公園では傷ついた野鳥の保護、治療はできません。

鳥取県西部で弱っている野鳥を見つけたら、

西部総合事務所生活環境局生活安全課 動物・自然公園係までお問合わせ下さい。