2016年10月30日日曜日

クロツラヘラサギに何があったのか

今日は、朝からクロツラヘラサギの姿が見えませんでした。

ヘラサギ類は、しばしば一時的に姿を消して、
数日後に帰ってくることがよくあるので、
どこか近辺に出かけているのだろうと思いました。

そして、午後1時ごろ、500m先の島の岸辺に、
体が白くて翼の下半分が黒い鳥がいたので、
コウノトリか?と思ってよく見たら、クロツラヘラサギでした。

それにしても、何か様子が変です。
体の下半分がべったりと何かで黒く汚れています。
また、何かが絡んで自由に身動きが取れないようで、
よたよたと歩きながら右の翼をバタバタさせています。

よく見ると、口からテグスが垂れていて、片脚に絡んでいるようです。
さらに、左の翼も下がり気味で羽ばたけないようです。

油で汚染された上に、テグス付きの魚を飲み込んでしまっているようにみえます。
体がブルブルと震えていて、衰弱しているようです。

県の傷病鳥保護担当の方に状況を報告し、
夕方に駆けつけて頂いたのですが、
その時には姿が見えなくなっていました。

他の水鳥公園職員によると、
少し前に観たときは、左翼の位置が正常に戻り、
岸辺を普通に歩いていたとのことでした。
足や左翼に絡んでいたテグスがほどけて、動けるようになったのかもしれません。

それにしても、羽毛が黒いベタベタしたものに汚染され、
テグスを飲み込んでいることに変わりはないはずです。
明日、この個体がまだ園内にいて、安全に収容できるようでしたら、
県の担当者が傷病鳥として保護することを検討しています。


















変わり果てた姿で現れたクロツラヘラサギ。
この鳥の身に何があったのでしょう。


















昨日の様子。
左がヘラサギ、右がクロツラヘラサギ。
純白の美しい姿です。

なお、昨日までいた個体と、
今日現れた黒く汚染された個体が同一なのかは不明です。

(きりぎりす)